神聖なもの

神宮近くの駐車場に車を駐め、鳥居まで歩いた。

鳥居は、遠くから見てもはっきり見え、笠木が空に反り返っていた。神の領域を主張するように威厳がある。

鳥居に着き、その脇で一礼した。大勢の参拝者。その流れに並び、手水舎で手水をとる。

本殿前で行列について、そして参拝した。奥宮に向かうため、参道のその先を歩く。

冷気が吹き抜け顔が引き締まった。周りは巨木が並び、折り重なるように木々が茂る奥行きのある森が音を吸収する。徐々に周りを気にしなくなった。

普段意識しない研ぎ澄まされた感覚。長い参道を歩き続ける。

木漏れ日が眩しい。少しずつ明るくなる。奥宮に着くと雲が切れ、青空をのぞかせた。

拝礼。社殿の奥の御神木を見上げると、日の光が顔にあたる。

温かさと、ありがたみ。そして心地の良さ。