想い出せる記憶
「お酒はぬるめの」、「燗がいい」
電車で何度も心に舞い戻る、舟唄。青藍色のイメージで決まった映像付きです。
歌詞、テンポ、そして情景が脳裏に刻まれていた。
イントロも、それが出だしから、特別に惹きつけられることも覚えている。
思い出すと頭から離れなくなった。悪い気はしない。
ゆっくり、歌詞を感じてみる。そらんじてでも、意味がわかりやすい。
何故か情景も知っている。
「いい」と連呼している。考えてみれば、私が好きなことと一致していた。
通念を誰からも教わらずに知っているのは、ブラウン管を通した唄のおかげだ。
私の感性が詰まっている。確かに、これを聞いて育ったんだ。
刷り込まれていたこのセンス、気に入っている。この唄を知っていて嬉しかった。
家に帰って、検索、動画を再生する。イメージ通りの映像がモニターに映っていた。
何度も確認する。間違っていなかった。
今は、自然に涙がこぼれて止まらない。